1977.12 月刊マンガ少年臨時増刊『TVアニメの世界』(朝日ソノラマ)

 アニメを含めて、これまで数多くのキャラクターにお目にかかってきた。

 この仕事を始めた当時、今日はどんな人物に声をアテられるのか・・・・と胸をワクワクさせて、まるで恋人にでも会うような気持ちでスタジオに入ったものだ。
 スクリーンに映った人物に息を吹き入れ、肉付けし、活きた人間に創り上げる----これがアニメの場合は特に楽しい。
 そして自分の容姿と関係なく、すてきな二枚目も演じられる---という痛快さは又、格別である。
だからファンの方から僕の写真を送ってくれなどと言われると、いささかあわてたりする(ハハハ・・・・・)。

 これまで演じてきたキャラクターはどれも好きだ。
始めのうち、なかなか創りにくいキャラクターもあるが、いつしかだんだんこちらに近付いてきてくれる。
『キャンディ・キャンディ』のテリー役など、1本目は大いに照れてしまい、周りに冷やかされたが、回を重ねるうちに、自分のものになってしまう。
こんな役作りは楽しくて仕方がない。

 これからも又、いろんな人物にお目にかかれるのだ。今からわくわくしている。